12 1 2 3 | NHK

12-1-2-3-|-nhk

前線の影響で九州では記録的な大雨となり、鹿児島、熊本、福岡の各県によりますと土砂崩れや川の氾濫に巻き込まれるなどして、これまでに1人が死亡、2人が心肺停止の状態となっています。
また、石川県でも道路が崩れ車が転落して3人がけがをしました。

被害の状況を各県ごとにお伝えしています。

局地的に激しい雨 北陸 九州で災害の危険度が高い 厳重警戒を

最新の大雨情報と見通しはこちらから

特別警報相次ぐ 記録的大雨 背景は 被害特徴は?専門家【QA】

《熊本県》

熊本県内 心肺停止2人 安否不明3人(12日午前9時)

熊本県や各地の消防によりますと、12日午前9時時点で2人が「心肺停止」となっています。

▽甲佐町で男性1人が土砂崩れに巻き込まれ心肺停止となっているほか
▽八代市では用水路に沈んだ車の中から70代の女性1人が心肺停止の状態で見つかったということです。

また、県は3人が「安否不明」としています。

▽玉名市で1人が鏡川に流されたという内容の通報があったほか
▽熊本市南区で「同居人がいない」という通報のあとバイクだけが発見されたため、捜索が続いているということです。
▽熊本市北区では車両2台が川に流され、このうち1台に乗っていた男性1人が見つかっていないということです。

一方、道路の被害については上天草市松島町の国道266号の2号橋と3号橋の間でのり面が崩壊して通行止めになっていましたが、復旧作業が進んで12日午前0時に全面通行できるようになりました。

このほか、住宅の被害はこれまでに
▽床上浸水が110軒
▽床下浸水が146軒確認されているとしています。

また13市町村で689人が避難しています。

熊本 浸水した店舗 片付けに追われる

記録的な大雨で熊本市の中心部の繁華街では浸水の被害が出ていて、12日も多くの店舗が片付けや排水作業に追われていました。

熊本市中央区の下通では大雨でアーケード街が水につかり、このうち、地下1階にある喫茶店では一時、およそ20センチの高さまで浸水しました。

店のオーナーによりますと、11日午前5時ごろに店内に流れ込んできた水をバケツでくみ上げ始めましたが、1時間半ほどで急激に水かさが増してひざ下がつかるほどの高さまで浸水し、食材などを保管している冷蔵庫4台が故障するなどの被害が出たということです。

その後、業者に依頼して、ポンプを使って排水し、店内から水が引いたのは11日の夕方だったということです。店は片付けや改装が必要となったため、当面、休業することにしています。

12日も店のオーナーは片付けに追われていましたが、店には被害を心配した常連客たちが訪れていました。

常連客の70代の男性は「休業は残念だが、早く再開してほしい」と話していました。

喫茶店のオーナーの中川正人さんは「とにかくびっくりした。50年営業してきたが、初めての経験だった。前向きな気持ちで営業再開に向けて頑張りたい」と話していました。

《福岡県》

福岡県内 行方不明2人 けが1人(12日午前9時)

福岡県は今回の大雨による被害の状況を12日午前9時時点でまとめました。それによりますと、人的被害は
▽行方不明が福津市で2人
▽けがをしたのが宗像市で1人です。

住宅への被害は
▽全壊が北九州市で1件
▽一部損壊が福岡市で1件です。

▽床上浸水は北九州市と福岡市、それに苅田町であわせて9件
▽床下浸水は行橋市や苅田町、北九州市など6つの市と町であわせて54件となっています。

このほか
▽土砂災害は北九州市や福岡市、行橋市など7つの市町村であわせて50件
▽道路の損壊は古賀市と福岡市、久山町であわせて6件となっています。

河川への被害は
▽河川の決壊が糸島市で1件
▽河川に関する施設の被害が行橋市などであわせて4件となっています。

福津 60代男女2人の捜索続く 川に流されたか

福岡県福津市では警察と消防が10日、川が氾濫して流されたとみられる60代の男女2人の捜索を続けています。

九州北部の各地で記録的な大雨となった10日夕方、福津市畦町で「近くの川が氾濫して男女が流された」と通報がありました。

警察と消防は、60代の男女2人が流されたとみて、12日も午前9時ごろからおよそ50人の態勢で捜索を続けています。

気象台や福岡県によりますと、現場に近い宗像市では10日午後5時半までの1時間に56.5ミリの非常に激しい雨が降っていて、2人が流されたとみられる西郷川の四角橋観測所では通報があった時間には氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えていました。

川沿いに住む60歳の会社員は「上流から流れた木々が橋に引っかかって川の流れが変わり濁流が流れてきました。周囲の住宅の中には床上浸水したところもあると聞いていて、川の流れも速かったです」と話していました。

《鹿児島》

鹿児島県内 1人死亡 5人が軽いけが(12日午前10時)

鹿児島県は、今月7日以降の記録的な大雨による県内の被害状況を12日午前10時時点でまとめました。

それによりますと
▽姶良市蒲生町で発生した土砂崩れで1人が死亡したほか
▽霧島市と姶良市であわせて5人が軽いけがをしました。

自治体が開設した避難所には
▽霧島市で11世帯20人
▽姶良市で3世帯9人が避難しています。

建物の被害は
▽霧島市と姶良市で2棟が全壊したほか
▽霧島市などで床上浸水が214棟、床下浸水が181棟確認されています。

ただ、それぞれの自治体が調査を進めていて、被害は増える可能性があります。

また、
▽霧島市でおよそ1万9500戸
▽姶良市でおよそ1万5900戸で断水が続き、復旧作業が進められています。

《石川県》

七尾 道路崩れ車3台が転落 3人救助

警察によりますと、12日午前5時前、石川県七尾市中島町の国道249号で、片側1車線の道路が長さ10メートル以上にわたって崩れました。

現場付近を走行していた乗用車2台とトレーラー1台のあわせて3台が転落し、70代の男性が骨折する大けがをしたほか、30代と60代の男性がけがをしました。警察は大雨の影響で道路が崩れたとみて詳しい状況を調べています。

石川県によりますと、国道249号は七尾市中島町のおよそ2キロの区間で通行止めとなっていて、県などは天候の回復を待って復旧作業を進めることにしています。

七尾市では今月9日の夜の降り始めから12日午前7時までに130.5ミリの雨を観測していて、土砂災害の危険性が高まっているとして「土砂災害警戒情報」が発表されています。

珠洲道路 斜面崩れ一部区間で通行止め

大雨の影響で石川県能登地方の「珠洲道路」と呼ばれる県道は道路脇の斜面が崩れ、一部の区間で通行止めになっています。

「珠洲道路」は穴水町と珠洲市を結ぶ県道で、石川県によりますと、大雨により能登町太田原で道路脇の斜面が幅およそ20メートル高さおよそ6メートルにわたって崩れたということです。

このため12日6時から、崩れた周辺のおよそ500メートルの区間が通行止めになっています。

通行止めの区間の近くにはう回路があるということで、石川県はう回路への誘導を行うとともに「珠洲道路」の復旧に向けて崩れた土砂の撤去作業を進めています。

県によりますと、午前11時の時点で復旧のめどは立っていないということです。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *