ノーベル委員会の委員長 長崎を訪問 原爆の犠牲者を悼む 2025年7月23日 19時58分 原爆 去年、日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会にノーベル平和賞を授与したノルウェー・ノーベル委員会のフリードネス委員長が被爆地・長崎を訪れ、爆心地で花を手向け、原爆の犠牲者を悼みました。 フリードネス委員長は22日夜から長崎を訪問していて、23日午後、長崎市の爆心地公園を訪れました。 この中で、フリードネス委員長は爆心地であることを示す「原爆落下中心地碑」に「ノルウェー・ノーベル委員会」と記された花輪を手向け、原爆の犠牲者を悼みました。 続いて訪れた長崎原爆資料館では、日本被団協のノーベル平和賞受賞を記念した企画展の会場で、被団協のこれまでの歩みを説明したパネルや、長崎の被爆者が平和への思いを寄せ書きしてオスロに持ち寄った横断幕などを見て回っていました。 そして、資料館に隣接する国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で芳名録に「ここ長崎は、かつてことばにできないような喪失を経験した地です。私たちは、命を失った人たち、記憶を受け継ぐ人たち、そしてその深い苦しみを平和への呼びかけに変えた人たちに、深い敬意を示します」などと記帳し、平和への思いを新たにしていました。 フリードネス委員長は報道各社の取材に「資料館で得られた被爆者の証言は、あまりの力強さにことばを失い、どう受け止めればいいのか分からなくなるほど心を揺さぶるものだった。核兵器が世界的な課題となり、不安定さを増す時代において、希望を次の世代につなぎ、その責任を担っていくことこそが、今まさに私たちが最も必要としているものだ」と話していました。