
静岡 伊東市長 市の職員に謝罪も “短い” 丁寧な説明求める声
学歴詐称の疑いが指摘され、市長を辞職して市長選挙に改めて立候補する考えを示した静岡県伊東市の田久保真紀市長は、8日午後、市の職員に一連の騒動について謝罪しました。一方、職員からは、時間が短かったなどとしてより丁寧な説明を求める声が上がっています。

学歴詐称の疑いが指摘された伊東市の田久保市長は、辞職勧告の決議案が市議会で全会一致で可決されたことを受けて7日夜会見し、速やかに市長を辞職し、市民の判断を仰ぐため市長選挙に改めて立候補する考えを示しました。
田久保市長は8日午後、市の幹部職員との会議に出席し、一連の騒動について謝罪しました。
出席した幹部によりますと、謝罪は1分程度だったということで、伊東市の近持剛史企画部長は「市長から経緯について説明があると思っていましたがそれはなく、少し短めの謝罪のことばにとどまりました。もう少し丁寧な説明と謝罪があってもよかったと思います」と話していました。
市長はこのあと、会議室に集まったおよそ100人の職員に対しても、一連の騒動について5分程度、謝罪したということです。
このあと報道各社の取材に応じた田久保市長は「私の一身上の都合で職員に大変な不安とご迷惑をおかけしたということで謝罪させていただきました。市政に混乱がないようしっかりつとめたいと思っています」と述べました。
伊東市ホームページ 市民に向け謝罪コメント掲載

伊東市のホームページには「田久保市長より市民の皆さまへ」として、市民に向けた謝罪のコメントが掲載されました。
コメントでは「このたびは私個人の学歴に関する問題で市民の皆さま、関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしまして誠に申し訳ございませんでした。すべては私の不徳の致すところであり、その責任を重く受け止めております」としています。
そのうえで「この後の私の進退の考えにつきましては報道の発表のとおりですが、何よりもまず、市政への影響や混乱を避けることを最優先に、可及的速やかに誠意を持って今後必要となる手続きや事務を迅速に行い、より良い市政の実現と伊東市の発展のために最後まで努めてまいります」としています。
そして「最後にこの場をお借りいたしまして改めて市民の皆さま、関係者の皆さまに深くおわびを申し上げます」としています。
伊東市民の反応は
伊東市の田久保市長が辞職し、市長選挙に改めて立候補する考えを明らかにしたことについて市民に聞きました。
70代の女性は「もともと私は伊東が変革すればいいと思って、市長を支持していたので今回のことはがっかりしています。卒業か除籍かを認識できないような方に政治を任せるのはどうかなと思う気持ちはありますが、これからの市長を見て支持するか慎重に決めたいと思います」話していました。
一方、80代の男性は「辞職は当然でしょう。応援する気持ちは全くないです」と話していました。