静岡 伊東市長 大学の「卒業証書」とされる書類の提出拒否

静岡県

静岡県伊東市の田久保真紀市長の学歴詐称の疑いについて調べている百条委員会は、18日までに大学の「卒業証書」とされる書類の提出を求めていましたが、市長は「刑事告発されており私自身の訴追につながる可能性がある」として、提出を拒否しました。

学歴詐称の疑いが指摘されている伊東市の田久保市長をめぐっては、市の幹部らに大学の「卒業証書」とされる書類を見せていたことが明らかになっていて、百条委員会は市長に対し、18日午後4時までに「卒業証書」とされる書類を提出するよう求めていました。

これに対し田久保市長は「公職選挙法違反の疑いで刑事告発されており、私自身の訴追につながる可能性がある」として提出を拒否し、その理由を説明する回答書を伊東市議会の中島弘道議長に手渡しました。

このあと報道各社の取材に応じた田久保市長は「刑事告発を受けており、記録を提出すると重要な証拠になるおそれがある。提出の拒否は憲法で保障された自己に不利益な供述を強要されない権利にもとづくものだ」と述べました。

地方自治法に基づいて設置される百条委員会は、関係者の出頭や証言、その根拠となる記録の提出などを求めることができ、正当な理由がなく拒んだ場合には拘禁刑や罰金が科せられます。

これに対し田久保市長は「提出拒否は地方自治法が定める『正当な理由』に値すると考えている」と述べました。