
静岡 伊東市長の学歴詐称疑い影響 新年度予算案など査定滞る
静岡県伊東市の田久保市長の学歴詐称の疑いが指摘されている問題で、市では新年度予算案や9月議会に提出する補正予算案などの査定が滞っているということです。

市によりますと、この時期は本来、9月議会に向けて、各課が求める事業を補正予算案に盛り込むかどうか市長などが査定などを行い、300億円を超える新年度予算案の編成についても検討する必要があります。
しかし、学歴詐称をめぐる問題を受けて9月議会に提出される補正予算案の査定は一切行われず、新年度予算案の編成も進んでいないということです。
さらに、田久保市長は速やかに市長を辞職し、市長選挙に改めて立候補する考えを示していますが、今も市長の職にとどまり、選挙の日程が決まっていないため市長選挙に関わるおよそ3000万円の選挙予算の専決処分もできない状態だということです。

伊東市の近持剛史 企画部長は「庁舎の中は混乱し大変困っている状況です。8月や9月は新年度の予算案のヒアリングや9月議会に向けた経済対策など早急にやらなければいけないことがあるのですが、滞っています。一日も早く混乱を収め観光の町、伊東を復活させたいです」と話していました。
市民「なるべく早く市政を落ち着かせてほしい」
60代の自営業の男性は「田久保さんに投票したので残念です。8月には『按針祭(あんじんさい)』という伊東市の大きなお祭りがあり、市長があいさつをすることになっているので、それまでに何かしらの回答をしてほしいです」と話していました。
おととし、伊東市に移住してきたという60代の男性は「伊東市は副市長2人も不在で機能不全となっていますが、地震や津波はいつ来るかわからないので不安です」と話していました。
福祉施設に勤務する50代の女性は「百条委員会は権限が強いと聞いていたので、出頭拒否をしていいのかなと思いました。これから台風が来るシーズンなので防災の面でもなるべく早く市政を落ち着かせてほしいです」と話していました。