運送会社「軽急便」のドライバーが荷物を運ぶ際、国の許可を受けずに顧客も一緒に乗せていたとして、警視庁は営業所長ら2人を逮捕しました。違法な「人」の運送を繰り返し、1億円余りを売り上げていたとみて調べています。

逮捕されたのは、名古屋市に本社がある「軽急便」東京営業所の元所長、橋川達哉容疑者(32)と所長の加藤尚容疑者(49)です。

また、法人としての「軽急便」やドライバーらも書類送検されました。

警視庁によりますと、去年3月から5月にかけて、ドライバーが電気機器メーカーの荷物を運ぶ際、国の許可を受けずに24回にわたってメーカーの社員を一緒に乗せて運賃を取っていたとして、道路運送法違反の疑いがもたれています。

調べに対し、橋川元所長は「利益を上げるためだった」と容疑を認める一方、加藤所長は「本社の見解では、違法運送ではないと言われていた」などと供述しているということです。

顧客のメーカー2社の依頼に応じる形で、テレビのモニターや工具を運ぶ際に繰り返し、メーカーの社員を乗せていたということで、警視庁は、6年半で合わせて1億円余りを売り上げていたとみて調べています。