警察官の胸や頭に小型のカメラ 取締りの際のトラブル防止

警察官による職務質問や交通違反の取締りの際のトラブルを防ぐため、警察官の胸などに小型のウエアラブルカメラを取り付けて警察活動の状況を記録するモデル事業が8月から警視庁や大阪など13の都道府県の警察で始まることになりました。

警察の職務質問や交通違反の取締りでは警察官が暴言を吐かれたり、警察官側に配慮に欠ける言動があったとして苦情を申し立てられたりするケースがあるほか、その様子を撮影し、一部を切り取った動画がSNSで拡散されるケースもみられています。

警察庁は、こうしたトラブルを防いだり警察官が目撃した内容を証拠として保全したりするため、警察官が胸や頭に取り付けた小型のウエアラブルカメラで状況を記録するモデル事業を8月下旬から13の都道府県の警察で始めます。

事業は3つの警察活動で行われ
▽このうち交番の警察官による職務質問では警視庁と大阪、福岡で
▽交通違反の取締りでは、愛知と新潟、高知で
▽花火大会などの雑踏警備では北海道、岩手、警視庁、神奈川、石川、大阪、広島、香川、鹿児島で、合わせて76台のカメラが配備されます。

カメラは警察官の胸や頭に取り付け、撮影していることが周囲にわかるよう腕章を身につけるなどして撮影し録画された映像は1週間から3か月程度で消去します。

事業は活動ごとに3か月から1年間実施され効果を検証するということで、警察庁は早ければ2027年度から全国の警察に配備したいとしています。