自民党「両院議員総会」の開催決定 石破首相“逃げずに説明”
自民党は、29日の役員会で、参議院選挙の敗北を受けて、党内から開催を求める意見が出ていた、党の意思決定機関である「両院議員総会」を近く開催することを決めました。
参議院選挙の敗北を受けて、自民党は、28日、両院議員懇談会を4時間半にわたって開き、この中では、党の意思決定機関で責任を問うため「両院議員総会」を開催するよう求める意見が出されました。
また、旧茂木派や旧安倍派などの中堅・若手議員らが、総会の開催を要求するため、署名活動を行っています。
これを受けて、29日午前の自民党の役員会では「両院議員総会」を近く開催することを決めました。
このあと森山幹事長は記者会見で「きのうの両院議員懇談会で総会を求める意見があったのでやはり尊重すべきものと思う。開催要求の手続きを経なくても総会を開くことは可能で、決断したということだ」と述べました。
また、総会の議題については「開催要求をしようとする人が、何をそこで議論したいのか、今後、両院議員総会長のもとで話を伺っていく」と述べました。
一方、記者団から、総会で総裁選挙の前倒しの実施を決められるか問われたのに対し「そこは非常に複雑だ。前倒しで総裁選挙をすることなどについては、総裁選挙管理委員会ということになると思う」と述べました。
また、29日の役員会で、石破総理大臣は「きのうの両院議員懇談会で厳しい意見が出た。真摯(しんし)に受け止め、党運営や政権運営について適切に判断していく」と述べました。
石破首相 “逃げずに説明することに尽きる”
石破総理大臣は、自民党の役員会に出席したあと、総理大臣官邸で、記者団が党内から辞任を求める声が出ていることについて、どう理解を得ていくか質問したのに対し「説明は丁寧に真摯にしていくと言うほかはなく、それ以外に考えていない。逃げずに説明をするということに尽きる」と述べました。
林官房長官「石破首相をしっかりと支えていきたい」
林官房長官は閣議のあとの記者会見で「石破総理大臣は自民党総裁として続投の方針に変わりはなく、果たすべき責任を果たしていきたいと述べている。引き続き、官房長官として国政全般にわたり石破総理大臣をしっかりと支えていきたい」と述べました。
中谷防衛相 “引き続き 石破内閣を支えていく”
中谷防衛大臣は閣議のあとの記者会見で「戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、防衛大臣としても防衛省・自衛隊の取り組みが停滞していくことは許されない。内閣の一員として、引き続き、職務を全うし、石破内閣を支えていくことは当然だ。自民党内で参議院選挙の総括や反省は続いていくと思うが、大事なことは、どこが悪かったのか、どこを変えていかなければならないのかをしっかり議論することだ」と述べました。
平デジタル相 “分裂深めたというより自民党のカルチャー”
平デジタル大臣は閣議のあとの記者会見で「自民党の両院議員懇談会ではそれぞれの議員が執行部にそんたくなく自分の思うところを発言していた。分裂を深めたというよりは自民党のカルチャーであり、いいところだ。執行部はいろいろな意見を聴いて対応を決めるということなのでそれを見守りたい」と述べました。