子どもを中心に感染し、激しいせきが続く「百日せき」の全国の患者数が5日公表され、7月27日までの1週間は前の週より500人余り減ったものの引き続き高い水準となっています。
百日せきは激しいせきが続く細菌性の感染症で、乳児が感染すると重症化して死亡するおそれもあります。
国立健康危機管理研究機構によりますと、7月27日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は、前の週より509人減り、3399人となりました。
前の週は現在の方法で統計を取り始めた2018年以降で最も多くなっていて今回も引き続き高い水準となっています。
都道府県ごとに見ますと、
▽東京都で302人
▽埼玉県で241人
▽群馬県で186人
▽愛知県で175人
▽茨城県で167人
▽神奈川県で162人
▽宮城県で155人
▽千葉県で151人などとなっています。
また、ことしのこれまでの累計の患者数は、5万6664人となりました。
今シーズンは、患者数の増加に伴い乳児が重症化したり死亡したりするケースが出ているほか、これまで治療に使われてきた抗菌薬が効かない「耐性菌」に感染するケースも各地で報告されています。
日本小児科学会は、生後2か月を迎えたら速やかに定期接種のワクチンを接種するなど重症化リスクの高い乳児への対策を呼びかけています。