最高裁判所の新しい判事に、東京大学大学院の教授を務めた沖野眞已氏が就任し「職業裁判官のバックグラウンドを持たないからこその視点が期待されていると思う」と抱負を語りました。

沖野判事は61歳。

宇賀克也元判事の定年退官に伴い24日、最高裁判所の新しい判事に就任しました。

沖野判事は民法の研究者として学習院大学や一橋大学大学院の教授を歴任し、東京大学大学院の法学政治学研究科長と法学部長を務めました。

沖野判事は会見で「最高裁判所の判断は非常な重みをもって受け止められ、その影響力は大変に大きいものと承知している。民法を中心に40年近く研究してきたが、裁判の経験はなく不安もある。しかし、職業裁判官のバックグラウンドを持たないからこその視点もありうるし、期待されていると思う」と抱負を語りました。

沖野判事の就任により、最高裁判所の裁判官15人のうち、女性が過去最多の4人となりました。

これについて沖野判事は「私の就任によって、女性の学生がより多く法学や法律家を志してくれるのであればうれしいことで、私自身を力づけてくれる」と述べました。