
旧村上ファンド系の投資会社がフジテレビの親会社の株式をさらに買い進め、村上世彰氏の長女の持ち分と合わせて保有率が16.32%となったことがわかりました。フジ側は10日、20%以上の株式を取得しようとする特定の株主への対抗措置の導入を明らかにしていて、買い増しを続ける投資会社側の動向が焦点となります。
旧村上ファンド系の投資会社と村上世彰氏の長女の野村絢氏は、ことしに入ってフジテレビの親会社「フジ・メディア・ホールディングス」の株式の取得を進めています。
10日、関東財務局に提出された報告書によりますと、このうち投資会社がさらに株式を買い増し、7月3日の時点の保有率が野村氏の分と合わせて16.32%になったととしています。事実上の筆頭株主とみられます。
旧村上ファンド系の投資会社側が連日株式を買い増す中、フジ側は10日の取締役会で大規模に株式を買い付ける特定の株主への対抗措置の導入を決めました。
この対抗措置は、20%以上の株式を取得しようとする株主が買い付け行為を撤回しない場合、一定の条件のもとで既存の株主に新株予約権を無償で割り当てますが、特定の株主の持ち分がのちに下がる仕組みです。
投資会社側の株式の保有率は、フジ側が対抗措置をとる際の目安とする水準に近づいていて、投資会社側の今後の対応が焦点となります。