日産とマツダ 米工場でカナダ向け車の生産停止 関税負担抑え

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日産自動車とマツダは、アメリカの工場でカナダ向けの車の生産停止を続けています。アメリカとカナダが互いに車を対象にした関税を発動しているため、この負担を抑えるのがねらいで、両社とも関税交渉の行方を見極めたいとしています。

アメリカのトランプ政権が輸入される自動車に25%の追加関税を課す措置を発動したことに対抗する形でカナダもアメリカからの自動車に同率の25%の報復関税を課しています。

こうした中、日産はことし5月からアメリカのテネシー州とミシシッピ州の工場で、カナダ向けの大型のSUVなど3車種の生産を停止しているということです。

また、マツダもアメリカのアラバマ工場でカナダ向けの一部車種の生産をことし5月から停止していて、生産ラインをアメリカ国内向けに振り向けています。

いずれもアメリカからカナダに車を輸出する際の関税負担を抑え、業績への影響を緩和するのがねらいだということです。

日産は「アメリカとカナダの協議が合意に至ることを期待する」としているほか、マツダは「政府間交渉の状況などを見極めながら柔軟かつ適切な対応を検討していく」とコメントしていて、両社とも当面は生産停止を継続し、関税交渉の行方を見極めたいとしています。