愛知 蟹江町「須成祭」 担い手不足を背景に初めて女性が参加

愛知県

400年前から男性の間で受け継がれてきた「須成祭」の宵祭が2日夜、愛知県蟹江町で行われ、担い手不足を背景に、ことし初めて女性が参加しました。

「須成祭」は、蟹江町の須成地区にある神社に豊作や無病息災を祈願する祭りで、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

2日行われた宵祭では、まず「稚児」や「笛吹」と呼ばれる6人の子どもと大人2人が、地区の公民館に置かれたご神体の前でお囃子を演奏しました。

この後、「巻藁船」と呼ばれるおよそ200個のちょうちんを飾りつけた船に女性7人も乗り込み、笛や太鼓を鳴らしながら地区を流れる川をのぼり、幻想的な雰囲気を作り出していました。

400年前から受け継がれているこの祭は、去年まで男性だけで行われてきましたが、高齢化や参加する若者の減少などを理由に、ことし初めて女性にも参加を呼びかけることになりました。

娘と祭りに参加した母親は「この地区でこれからも住み続けると思うので、一緒に力を合わせて祭りを盛り上げていきたい」と話していました。

須成文化財保護委員会の委員長 馬場恒幸さんは「参加者が減少する中で、今回女性の力を貸してもらった。これからも祭りを続けていきたい」と話していました。