“弁護士からセクハラ”裁判 舞台俳優女性に解決金支払い 和解
演劇界のハラスメント防止の活動に取り組んできた舞台俳優の女性が、支援を依頼した弁護士からセクハラを受けたとして賠償を求めていた裁判は、弁護士が女性に謝罪し、解決金を支払うことで28日までに和解が成立しました。
演劇界のセクハラをなくすための活動に取り組む舞台俳優の知乃さんは、活動への支援を依頼した馬奈木厳太郎弁護士から体を触られたり、性的な関係を強要されたりして精神的な苦痛を受けたと主張しておととし、1100万円の賠償を求める訴えを起こしました。
当時、馬奈木弁護士は自身のブログでセクハラを行ったと認め、謝罪していました。
知乃さんの弁護士によりますと、東京地方裁判所で行われた協議で、馬奈木弁護士が知乃さんの意思に反して性的関係を持ったことを認めて謝罪するとともに、解決金を支払うことで、ことし5月に和解が成立したということです。
知乃さんは「被害にあったことで人生が一変し、今もフラッシュバックしてつらいことがあります。それでも声をあげて裁判を起こしたことを誇りに思います」とコメントしています。
馬奈木弁護士は演劇界のハラスメント防止などに取り組んでいたほか、原発事故の避難者などが国と東京電力に賠償を求めた集団訴訟で弁護団の事務局長も務めていました。