小泉農相 コメ増産に向け政策転換図る考え “しっかり道筋を”
コメの品薄や高値の一因に、農林水産省が主食用米の需要が減るという見通しを示し、生産を抑えてきたことがあるという指摘があります。これについて小泉農林水産大臣は「今まで増産という方向性の政策立案はなかったと思うが、しっかりと道筋をつけていきたい」と述べ、増産に向けて政策転換を図る考えを示しました。
コメの品薄や高値の背景として、農林水産省が最近は毎年、主食用米の需要がおよそ10万トン減少すると推計し、これに基づいて各地の生産者の多くが生産を抑えてきたことがあるという指摘があります。
これについて小泉農林水産大臣は、閣議のあとの記者会見で「毎年10万トン、コメの需要が減るという見通しを前提としている政策遂行はどうだったのかということも含めて、検証作業を進めている」と述べました。
そのうえで「農林水産省の中で、今までなかなか増産という方向性の政策立案はなかったと思うが、大きな政策の新たな方向にしっかりと道筋をつけていきたい。長年思いを持って取り組んできた石破総理大臣だからこそ、一つの歴史的な転換に向けた一歩を記すことができるのではないか」と述べ、増産に向けて政策転換を図る考えを示しました。
農林水産省は、30日開く審議会では、例年示している主食用米の需要見通しの公表を見送る方向で調整していて、コメ政策の見直しとあわせてどのようにまとめるかが焦点です。