大阪府警の捜査員らが、事件の捜索中に立ち会った男性を暴行したとして逮捕された事件で、現場にいた別の男性2人も暴行の被害を訴えていることが捜査関係者への取材で分かりました。捜索には、およそ20人の捜査員が動員されていて、警察は、当時の状況を詳しく調べています。逮捕された捜査員の1人は、容疑を否認しているということです。
大阪府警捜査4課の警部補、時長力容疑者(51)と、巡査部長、阪口裕介容疑者(32)は先月15日、違法スカウト事件の捜索中に立ち会った男性の顔を殴ったり髪を引っ張ったりするなどしたとして特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕され、5日、検察庁に送られました。
この男性のほかにも捜索現場に立ち会った仲間の男性2人が暴行を受けたと訴えていることが捜査関係者への取材で分かりました。
男性ら3人はいずれも捜索のあと逮捕され、接見した弁護士に被害を訴えたということで、違法な捜査によって身柄を拘束された疑いがあるとして釈放されています。
捜索には、およそ20人の捜査員が動員されていましたが、捜査関係者によりますと弁護士から情報提供があるまで、警部補らが所属する捜査4課から不祥事を調べる監察部門に報告はなかったということです。
警察は暴行の有無とともに、現場にいたほかの捜査員がどう対応していたかについても詳しく調べています。
調べに対し、巡査部長は容疑を認め、警部補は容疑を否認しているということです。