
注目を集める選挙の投開票日には、開票作業や選挙の結果に関して「不正選挙だ」などとする偽の情報がSNSで出回りやすくなります。
参議院選挙の投開票日の20日も出回るおそれがあり、注意が必要です。
注目を集める選挙の際には、「不正選挙」が行われているなどとする根拠のない情報や偽の情報が、特に投開票日以降に増える傾向があります。
NHKがXの投稿を分析したところ、去年10月の衆議院選挙では「不正が行われた」などといった投稿が投開票日だけで5万6000件余りと急増し、投稿の数は開票作業が始まったあと、午後10時ごろに最も多くなっていました。
こうした情報はXだけでなく、スレッズやインスタグラム、YouTubeやTikTokなどでも広がります。
具体的には、たとえば
▽「開票作業に使う機械で票を書き換えている」
▽「午後8時ちょうどに当選確実が出るのは不正選挙の結果だ」
それに
▽「票が操作されて、終盤に順位が入れ替わった」などとするものが多く見られます。
これらはいずれも根拠がないか、偽の情報で
▽開票作業で票を分類して数える機械には、書き換えるような機能はないほか
▽「当選確実」はいち早く選挙結果を伝えるために、報道各社が出口調査や事前の取材などに基づいて、独自に判断して出しています。
さらに
▽候補者の得票の順位は、開票作業の進み具合や疑問票をどう扱うかなどによって、終盤に入れ替わることがあるほか
▽実際の選挙の結果と出口調査の結果は、出口調査に期日前投票が含まれていないなどといったことから異なることもあります。
選挙に関する偽の情報は開票作業が行われているときに出やすく、感情を刺激するような情報を見かけても安易に拡散せず、どのようなアカウントが発信しているのか確認したり、複数の情報源を参考にしたりするなど、注意が必要です。