ことし1月から6月までの農林水産物と食品の輸出額は、初めて8000億円を超え、上半期としては過去最高となりました。アメリカ向けの増加が伸びにつながりましたが、今後は8月7日から引き上げられる関税の影響を抑えられるかが課題です。
農林水産省によりますと、ことし1月から6月までの農林水産物と食品の輸出額は8097億円と、去年の同じ時期と比べて15.5%増加し、上半期としては過去最高となりました。

農林水産省は、世界的に和食レストランが増えたことに加え、日本を訪れる外国人観光客の増加で日本食の認知度が上がり、日本産食品へのニーズが高まったことが背景にあるとみています。

もっとも輸出額が増加した品目は「ホタテ貝」で、45.4%増えて349億円となりました。
中国による日本産水産物の輸入停止措置に伴って、アメリカやベトナム、タイ向けが伸びました。

また、欧米を中心に抹茶が人気となったことで、「緑茶」が65.3%増えて262億円となるなど、合わせて19品目で過去最高の輸出額となりました。
国や地域別では、アメリカ向けが22%増えて1410億円と顕著に伸びたほか、去年は輸入停止措置の影響で落ち込んだ香港と中国向けも増加に転じました。
一方で、アメリカ政府は、8月7日から農林水産物や食品を含めた幅広い品目の関税を15%に引き上げる予定で、ことし後半も増加を続けるためにはその影響を抑えられるかが課題です。