アメリカの大手航空機メーカー、ボーイングが発表した6月までの3か月間の決算は、日本円でおよそ900億円の最終赤字となり、12四半期連続の赤字となりました。航空機の生産は回復基調にありますが、依然として生産が需要に追いつかない状況が続いています。

ボーイングが29日に発表したことし4月から6月までの3か月間の決算では、▽売り上げは前の年の同じ時期と比べて34.8%増えて227億4900万ドル、日本円でおよそ3兆3800億円となった一方、▽最終的な損益は6億1200万ドル、日本円でおよそ900億円の赤字でした。

赤字幅は縮小傾向にありますが、最終赤字となるのは12四半期連続です。

主力の737MAXの生産は去年1月に起きた窓部分のパネルが吹き飛ぶ事故を受けて、品質を確保するためにひと月あたり38機が上限とされてきました。

会社は今回、この上限に達したと明らかにした上で、今後、数か月以内に、上限の引き上げを当局に申請する方針です。

トランプ政権の関税措置をめぐる交渉の影響もあってボーイングでは各国から受注が相次いでいますが、需要に対して生産が追いつかない状況が続いています。

オルトバーグCEOは電話会見で「事業全体で確かな勢いが感じられるが、まだ残された課題も認識しなければならない」と述べ、航空機の生産体制などの改善を進める考えを示しました。