
プロ野球の6月の月間MVPが発表され、セ・リーグの投手部門で阪神のデュプランティエ投手、打者部門で広島のファビアン選手と、いずれも来日1年目の外国人選手が初めて受賞しました。
今シーズン阪神に加入したデュプランティエ投手は、6月は、4試合に先発登板してリーグトップとなる3勝、防御率は1.01の好成績で6月19日のロッテ戦では、来日初の完封勝利をあげるなど首位を走るチームに貢献しました。
打者部門で受賞した広島のファビアン選手は、6月は、22試合すべてに先発出場し、リーグトップに並ぶ31本のヒットを打って打率3割4分8厘、17打点、ホームラン5本の成績でした。
2人は、いずれも来日1年目で初めての受賞となりました。
パ・リーグ 投手はソフトバンク モイネロ 打者はオリックス西川
一方、パ・リーグの投手部門ではソフトバンクのモイネロ投手が去年8月以来3回目の受賞で、6月は、4試合、30イニングを投げて防御率0.90、2勝負けなしでした。
6月6日のヤクルト戦ではプロ野球記録にあと1つに迫る18個の三振を奪うなど、リーグトップとなる42奪三振をマークしました。
打者部門では、オリックスの西川龍馬選手が広島でプレーしていた2019年以来の受賞となりました。
西川選手は、6月13日から29日にかけて12試合連続安打を記録するなどリーグトップとなる打率3割5分7厘を記録したほか、得点圏打率は5割2分6厘と勝負強さも見せました。
《選手談話》
阪神 デュプランティエ「“踊って歌う”ように楽しんで」

阪神のデュプランティエ投手は「受賞できて光栄だし、今まで努力してきたことが報われたと思う」と喜びを語ったうえで、好調の要因について「一日一日楽しく練習に取り組めたことだ。どうしても真剣になってしまう部分もあるが、“踊って歌う”ように楽しんで野球をすることが大事だと思う」と独特な表現で話しました。
ここまでリーグトップの95の三振を奪っていることについては「キャッチャーの坂本誠志郎選手の話を聞くこと。そして信頼したことの結果だ。2人で相手打者の研究をして、相手のスイングも見ながら、意思疎通できている。4つか5つほどある球種をどのタイミングで使うのか、正しい状況判断ができている」と話していました。
チームは現在、2位と7.5ゲーム差で首位を独走していて、「前半の結果にはまだまだ満足していない。後半はより安定した投球をして、ケガをせずになるべく長いイニングを投げてチームに貢献し、日本一という目標を達成したい」と意気込みを話していました。
広島 ファビアン「自分のできることだけでなく 勝つために」

広島のファビアン選手は「毎試合集中し、自分の結果だけではなく、チームが勝つことだけを考えていた。1年目で選ばれて、とてもうれしい」と喜びを語りました。
6月の試合で特に印象に残っている打席には、18日のソフトバンク戦で打った逆転満塁ホームランを挙げ、「チームのみんなが盛り上がっていて、すごくうれしかったし、ファンもすごく声を出してくれていたので、最高な気持ちだった」と振り返っていました。
その上で、今後に向けて「自分のできることだけをするのではなく、チームが勝つために、優勝できるように、自分の力を出していきたい」と意気込んでいました。
ソフトバンク モイネロ「続けていくことが大事」

去年8月以来3回目の受賞となった、ソフトバンクのモイネロ投手は「6月は内容がすごくよかった。続けていくことが大事で、7月、8月も続けていきたい」と話しました。
その上で「今シーズンもあと半分なので、けがをせずに最後まで投げきり、勝利に貢献するピッチングをしていきたい」と意気込んでいました。
現在戦列離れているオリックス 西川「1日でも早く復帰」

広島時代の2019年以来6年ぶり2回目の受賞となった、オリックスの西川選手は「とても光栄に思う。1打席でも多く、チームの勝利に貢献したいという気持ちで試合に臨んだ結果が、このようなすばらしい賞につながったと思うので、素直にとてもうれしい」とコメントしています。
一方、西川選手は、7月3日に左足首のじん帯損傷と診断を受けて、現在戦列を離れていて「1日でも早く復帰して、またみなさんに元気な姿を見てもらえるようにリハビリを頑張りたい」としています。