トランプ大統領 重要政策の減税法案に署名し成立

トランプ大統領

アメリカのトランプ大統領は4日、重要政策として掲げてきた減税策を盛り込んだ法案に署名し、成立させました。

「大きく美しい1つの法案」と名付けられたこの法案には
▽トランプ政権1期目に実施した個人の所得減税の恒久化
▽飲食店の従業員などが受けとるチップや残業代への課税を一定期間免除することなどが盛り込まれていて、議会上院が1日、議会下院が3日、いずれも僅差で可決していました。

トランプ大統領は4日、ホワイトハウスでこの法案に署名し、成立させました。

大規模な減税による財政悪化への懸念などから与党・共和党の一部の議員も反対の意向を示し、可決は難しいのではないかとの指摘も出ていましたが、減税法案を重要政策に掲げるトランプ大統領がみずから各議員に働きかけ可決にこぎ着けました。

成立した法律では
▽国境警備の資金を増額する一方
▽気候変動対策の事業廃止や縮小
▽低所得者向けの医療保険制度の厳格化などの歳出削減策が盛り込まれています。

また連邦政府が借金できる金額、債務の上限を大きく引き上げる条項も含まれています。

一方、アメリカの議会予算局は法律によって10年間でおよそ3兆4000億ドル、日本円にして490兆円余り、財政赤字が拡大するとの試算を公表していて財政悪化への懸念も高まっています。