
コメ収穫量調査 農水省 人工衛星データなど活用の事業者募集
コメの高値の背景に国の調査の精度が低く、収穫量を実態より多いとみていたことがあると指摘されています。このため農林水産省は、新たに人工衛星のデータなどを活用する方針で、協力する事業者の募集を始めました。

農林水産省は、毎年、生産者の協力を得て全国およそ8000か所の水田でサンプルのイネを刈り取り、全体の収穫量を推計しています。
しかし、一部の専門家や生産者からは調査の精度が低く、収穫量を実態より多いとみていたことで、コメが不足している状況を見過ごし高値の一因になったという指摘があがっています。
このため農林水産省はより正確に調べる方法を探ろうと、人工衛星のデータなどを活用した新たな研究に乗り出す方針で、今月、無償で協力する事業者の募集を始めました。
協力する事業者には、農林水産省から過去3年間の水田の面積や位置、収穫量などの情報が提供されます。
それをもとにたとえば人工衛星で撮影した水田の画像などをAIで分析して、収穫量を予測してもらうことを想定しています。
コメの価格に影響する収穫量調査は高い精度が求められるだけに、いかに早く技術を磨き、実用化に移せるかが課題となります。