
人道危機が続くパレスチナのガザ地区で、イスラエル軍が軍事行動の限定的な停止を発表したことを受け、上空からの支援物資の投下が行われました。ただ、イスラエル側は戦闘を続ける構えを示していて、人道状況の改善につながるかは依然不透明な状況です。
イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナのガザ地区では、イスラエルが支援物資の搬入を制限していて、人道危機が深刻化しています。
こうした中イスラエルは27日、多くの住民が避難生活を送る地域を中心に軍事行動を限定的に停止し、国連などが使う支援物資の輸送路の安全を確保すると発表しました。
これを受け、27日、ヨルダンはUAE=アラブ首長国連邦と共同で25トンの支援物資を上空から投下したと現地のメディアが伝えました。
また、ガザ地区とエジプトの境界のラファ検問所では支援物資を積んだトラックがガザに向かって動き出していました。
一方で、イスラエルのネタニヤフ首相は27日、「ハマスの壊滅と人質解放のために戦闘と交渉を前進させている」などと述べ、ガザ地区での戦闘を続ける構えを改めて示しました。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは27日もガザ地区北部の住宅が攻撃を受け母親と子ども4人が死亡したと伝えていて、人道状況の改善につながるかは依然不透明な状況です。