生成AIの需要拡大が見込まれるなか、9日のニューヨーク株式市場でアメリカの半導体大手の「エヌビディア」の株価が上昇し、企業の価値を示す時価総額が一時、4兆ドルを突破しました。
アメリカのメディアは時価総額4兆ドルを達成した初めての企業だと伝えています。

9日のニューヨーク株式市場では、トランプ政権による関税政策への懸念が和らぐなかで、ハイテク関連など幅広い銘柄に買い注文が出る展開となりました。

こうした中で、半導体大手のエヌビディアの株価も上昇し、時価総額が一時、初めて4兆ドル、日本円でおよそ585兆円を突破しました。

エヌビディアの時価総額は去年6月に3兆ドルを超えていて、その後、1年あまりで4兆ドルに到達したことになります。

アメリカのメディア、ブルームバーグは、時価総額4兆ドルを達成した史上初の企業となり、世界の金融市場における中心的な地位を確固たるものにしたと伝えています。

ことし1月には中国のスタートアップ企業の「ディープシーク」が低コストとされる生成AIを開発したことで、アメリカのIT企業の優位性が崩れるとの懸念が広がり、エヌビディアの株価も一時急落しました。

しかし、生成AIの需要拡大が見込まれるなか、ことし5月以降株価は上昇傾向となっていました。