農林水産省は、7月1日時点のイネの生育状況について、品質の低下を引き起こすカメムシの発生が一部でみられるものの、多くの地域で大きな問題は生じていないと発表しました。

農林水産省が各都道府県に聞き取った、7月1日時点のイネの生育状況によりますと、福井や兵庫など17の都と県が「おおむね順調」だと回答しました。

回答の形式は違いますが、ほかの道府県からも特に生育に支障があるという報告はないことから、農林水産省は、イネの生育は「おおむね順調」か「平年並み」だとしています。

問題点も聞き取ったところ、宮城や三重などで品質低下を引き起こすカメムシの発生が多いことや、秋田などで茎の数が平年よりもやや少ないとの回答があったということです。

また、高い気温や少ない雨の影響を懸念する声はあるものの、問題点は「特にない」という報告が大半で、農林水産省は多くの地域で生育に大きな問題は生じていないとみています。

コメの高値が続く中、ことしの収穫量は、作付けの段階では去年より大幅に増える見込みになっている一方、気温の高い状況が続き、品質が悪くなるという懸念も根強くあります。

農林水産省は、今後の天候やカメムシによる影響を注視するとともに、生産者に適切な管理を呼びかけています。