アメリカ次期国連大使 ウォルツ氏 公聴会で中国対抗の考え示す
アメリカのトランプ政権で大統領補佐官を務め、次の国連大使に指名されたウォルツ氏が議会での公聴会に臨み、国連に経費削減などの改革を迫るとともに、国連での中国の影響力の拡大に対抗する考えを示しました。
ウォルツ氏は2期目のトランプ政権で安全保障政策担当の大統領補佐官に就任しましたが、ことし5月、民間のメッセージアプリを使って軍事作戦に関わる情報を流出させたことが問題視されるなか、トランプ大統領から国連大使に指名されていました。
ウォルツ氏は15日、指名を承認するか審議する議会上院の公聴会に出席し、「国連は重複する任務を持つ80を超える機関に膨張し、資源を浪費している」と批判したうえで、経費削減などの改革を迫っていく考えを示しました。
そして、「トランプ大統領のリーダーシップのもとで国連を再び偉大にすることができる」と述べました。
また、国連でアメリカに次ぐ2番目の分担金を負担し、影響力を拡大させている中国について、「中国共産党の影響力を阻止するあらゆる取り組みを支持する」などと述べ、対抗する考えを強調しました。
これに対し、野党・民主党の上院議員は、トランプ政権が国連関係の予算や対外援助の削減を進めるなか、これまでアメリカが取り組んできた多くの援助プロジェクトに中国が参入していると指摘し、中国の影響力を押し戻す一貫性のある政策が必要だと訴えました。