6日午後2時すぎ、鹿児島県十島村で最大震度5強の揺れを観測する地震が相次いで2回発生しました。いずれの地震でも津波はありませんでした。
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午後2時1分ごろに震度5強
気象庁によりますと、
6日午後2時1分ごろ、トカラ列島近海を震源とするマグニチュード4.8と推定される地震が発生し、悪石島で震度5強の揺れを観測したほか、平島、諏訪之瀬島、小宝島で震度2の揺れを観測しました。
午後2時7分ごろにも震度5強

およそ6分後の午後2時7分ごろにも、再びトカラ列島近海でを震源とするマグニチュード5.4と推定される地震が発生し、悪石島で震度5強の揺れを、諏訪之瀬島と小宝島で震度3の揺れを、奄美市と平島、喜界島などで震度2の揺れを観測しました。
いずれの地震でも津波はありませんでした。
トカラ列島の悪石島や小宝島付近では先月21日から地震活動が非常に活発になっていて、今月3日には震度6弱の揺れを観測する地震が発生しています。
この地域では2023年や2021年にも活発な地震活動がありましたが、震度1以上の地震回数は1400回を超え、過去のケースを大きく上回っています。
気象庁は、当面、最大震度6弱程度の揺れを伴う地震に注意するよう呼びかけています。
十島村 悪石島にいる23人全員の無事を確認

鹿児島県の十島村役場によりますと、悪石島にいる23人全員の無事を確認したということです。村では、引き続き、情報収集を続けています。
安否確認行う場所にシート広げられる

鹿児島県十島村の悪石島にNHKが設置した固定カメラの映像です。
撮影されているのは「悪石島学園」の校庭です。画面の右端には白いテントが置かれています。
こちらは震度5強以上の地震が発生した際、住民が集まり安否確認を行う場所になっています。
さきほどの震度5強の揺れを観測する地震のあと、シートが広げられる様子が確認できました。
専門家「見通しがたてられない」
東京大学地震研究所の酒井慎一教授は「過去にほかの地域で起きた群発地震は震源が局地的に集まっていたが、今回の一連の地震は震源の範囲がかなり広く、過去の経験にもとづいた見通しがたてられない。今後もこうした規模の地震はおこりうるので備えるようにしてほしい」と話しています。
震度5強 注意点は
気象庁によりますと、震度5強の揺れでは多くの人が物につかまらないと歩くことが難しくなります。
耐震性の低い木造の建物は壁などにひびや亀裂が入ることがあるほか、固定していない家具は倒れることもあります。
また、棚にある食器類や本で落ちる物が多くなり、割れた食器やガラスなどがあると片付けをする場合などに思わぬけがをするおそれがあります。
決して無理をしないようにして、室内を歩くときはスリッパや靴を履くようにしてください。
不安を感じる場合は、安全な場所に避難してください。
屋外では、補強されていないブロック塀が崩れることもあります。
また地盤や斜面では亀裂や液状化、落石、それに崖崩れなど発生するおそれがあります。
崖の近くなど危険な場所には近づかないようにしてください。
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