2025年8月24日 20時56分 ウクライナ情勢 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから3年半となったウクライナでは、多くの人が徹底抗戦する決意を新たにしました。ゼレンスキー大統領は、焦点となっている安全の保証について「ウクライナを攻撃する考えが誰の頭にも浮かばないほど強固なものだ」と強調しました。 ロシアによる軍事侵攻から3年半となったウクライナでは24日、旧ソビエトからの独立記念日を迎えました。 首都キーウ中心部の広場では、伝統衣装を身につけた多くの市民などが、ロシアとの戦闘で亡くなった兵士たちの写真の前に花をささげ、侵攻が長期化するなか、ロシアに徹底抗戦する決意を新たにしました。 独立記念日の式典には、アメリカのケロッグ特使やカナダのカーニー首相などが出席し、連帯を示しました。 ゼレンスキー大統領は、24日に公開したビデオ演説で「歴史上、二度と、ロシアが『妥協』と呼ぶ恥辱を強要されることはない。私たちは公正な平和を必要としている」と述べました。 そのうえで、「私たちの未来は私たちが決める。世界はそれを知っている」と述べました。 一方、焦点となっている安全の保証について、ゼレンスキー大統領は23日「すべての準備が数日中に整う」とSNSに投稿し、近く欧米から強力な支援を得るという見方を示しています。 ビデオ演説でゼレンスキー大統領は「持続可能で信頼でき、長期にわたる平和をウクライナは実現する。安全の保証は、ウクライナを攻撃する考えが誰の頭にも浮かばないほど強固なものだ」と強調しました。 広場を訪れた人「この3年半は永遠に続く苦しみ」 ウクライナの首都キーウの独立広場には、24日、朝から多くの人が訪れ、ロシアによる軍事侵攻で犠牲となった兵士の顔写真を見つめたり、花を手向けたりして、祈りをささげました。 この日はウクライナの独立記念日にあたり、訪れた人の中には、団結などを示そうと、ウクライナの伝統衣装「ビシバンカ」を着た人も多く見られました。 戦闘で弟を亡くしたという40代の姉は「この3年半は永遠に続く苦しみでした。首脳らによる交渉や和平合意は信じていない。この戦争が早く終わって、私たちが自分の土地で自由に生きられることを祈っている」と話していました。 40代の息子が戦闘に参加しているという60代の母親は「国のために命をかけて戦ってきた人々へ敬意を表したい。ロシアを信じられない。私たちは勝利するまで戦う必要がある」と話していました。 都内でウクライナの平和と自由求める集会 24日、東京都内ではウクライナの平和と自由を求める集会が開かれました。 この集会は日本に避難してきたウクライナ人を支援する団体が東京の渋谷駅前で開き、避難者や支援者などが参加しました。 8月24日はウクライナの旧ソビエトからの独立記念日にあたり、参加者たちはウクライナの国旗を掲げ「ウクライナに平和を」「戦争を止めよう」などと声をあげ、3年半におよぶロシアによる軍事侵攻の終結と、ウクライナの平和と自由の実現を訴えました。…