静岡 伊東市長の出頭拒否で百条委 “再度拒めば刑事告発検討”
学歴詐称の疑いが指摘されている静岡県伊東市の田久保真紀 市長が市議会の百条委員会から求められた証人尋問への出頭を拒否したことについて、委員会は、25日「正当な理由があるとは認められない」として、今後、市長に再度出頭を求め、応じない場合には刑事告発を検討していることを明らかにしました。
学歴詐称の疑いが指摘されている伊東市の田久保市長をめぐっては、百条委員会が25日に行う予定だった証人尋問に出頭するよう求めていましたが、市長は24日、「証言を求められているのは、いずれも回答が事実上不可能な内容を含むものであり、不適切な請求だ」などとして出頭を拒否しました。
これについて、百条委員会は25日、市側の弁護士と検討した結果として「出頭拒否に正当な理由があるとは認められない」と結論づけました。
委員会は、今後、市長に再度、証人尋問に出頭するよう要請し、応じない場合には刑事告発を検討していることを明らかにしました。
地方自治法に基づいて設置される百条委員会は、関係者の出頭や証言、その根拠となる記録の提出などを求めることができ、正当な理由がなく拒んだ場合には罰則を科すと規定されています。
伊東市議会議長「出頭拒否 許されることではない」
百条委員会を終えた伊東市議会の中島弘道 議長は「市長の出頭拒否の理由は納得できる内容ではなく市民への説明責任から逃れている印象で、道義的、社会的に許されることではない。辞意を表明しているのだから、早く辞めていただきたい」と述べました。
市政への影響については「この時期は来年度に向けて市長を中心に各部が予算編成を検討する時期だが、それもできない。夏のイベントも市長不在で空転している状況だ」と述べました。
また、青木敬博 副議長は「いつ災害が起きるか分からない状況で、市長は、伊東市民6万4000人の命を預かっている。何かあったら市長しか決断できないのに、役所には来たり来なかったりして、市民の命を軽んじているとしか思えない」と述べました。