ロシア収容所 捕虜への拷問や虐待 ウクライナ元兵士が証言 2025年9月14日 17時54分 ウクライナ情勢 おととしロシア軍の捕虜になったあと、解放されたウクライナ軍の元兵士は、NHKのインタビューに対し、収容所でロシア側から拷問や虐待を受けた状況について証言しました。 首都キーウの地下鉄で運転士を務めていたセルヒー・ズバリエフさんは、ロシアによる軍事侵攻を受けて陸軍に志願し、おととし6月、ウクライナ東部ドネツク州の前線で作戦に参加していた際、ロシア軍の捕虜となりました。 ズバリエフさんは収容所で、ロシア軍から両足にあわせて16発もの銃弾を受けたと証言し、「そのときは出血があまりに多く、何も考えられなかった。銃撃の際に彼らは何か言ったりするわけでもなく、ただおもしろがっていた」と振り返りました。 また、ロシア軍は、顔を殴るなどの拷問も加え、所属部隊が持つ装備品などについて聞き出そうとしていたということです。 その後、十分な処置が受けられず、銃撃された左足は傷が悪化した末に切断されたといいます。 おととし9月に捕虜交換で解放され、キーウに戻ってからは、義足を使いながら地下鉄の運転士への復帰を目指して生活していますが、今も足が痛む感覚が残っているということです。 ズバリエフさんは「こうしたことが起きていると世界に知ってほしい」と話した上で「必要なのは裁判であり、賠償だ。ロシアが行ったすべてのことに対して、責任者の裁判を求めたい」と訴えていました。 ウクライナでは、ロシア軍による捕虜の虐待や拷問について世界に知ってもらう目的で、ロシア側の収容所に関する情報を集め、インターネットで公開する動きも出ています。 ウクライナ「捕虜たちの経験は信じがたいもの」 ウクライナ内務省傘下の部隊「アゾフ旅団」はことし、新たなウェブサイトを開設し、報道などで確認された捕虜収容所の情報をウクライナ語、ロシア語、それに英語で公開しています。 サイトによりますと、捕虜となったウクライナ兵が拘束されている収容所は、▼ウクライナ東部ドネツク州のロシアの占領地や、▼国境を接するロシア南部ロストフ州のほか、▼ウクライナから東に3000キロほど離れたシベリアの都市にも設置されているということです。 こうした収容所では捕虜を棒で殴ったり、電気ショックを加えたりといった虐待が行われているとしています。 また、「捕虜交換で解放される」と本人を外に連れ出したあとにうそだと明かしてからかい、精神的な苦痛を与えるようなケースもあるということです。 収容所では、負傷者の手当てが拒否されるなど、医療環境も劣悪だと指摘しています。ウェブサイトの運営者によりますと、収容所は300以上あるとみられていて場所の特定などを急ぎ、随時公開していきたいとしています。…