アメリカのベッセント財務長官は、来週行われる中国との貿易協議で、農産品の輸出拡大に意欲を示した上で、一部の関税で来月中旬まで一時停止している期限をさらに90日間延長することもできるという見通しを示しました。

アメリカと中国は、一時、互いに100%を超える追加関税をかけあう事態となっていましたが、ことし5月に双方が関税を大幅に引き下げ、このうち24%については90日間停止して、協議を進めることで合意しました。

来週28日と29日にスウェーデンで行う中国との貿易協議を控え、アメリカのベッセント財務長官は23日、ブルームバーグテレビに出演し、協議では農産品の輸出拡大が重要なテーマになると強調しました。

ベッセント長官は、1期目のトランプ政権が農産品の輸出をめぐって中国と合意した内容がバイデン政権では実施されなかったとした上で「過去のことは水に流す。非常に興味深い合意を結べると考えている」と進展に意欲を示しました。

そして、引き下げた関税のうち来月中旬まで期限を延長した24%について「90日間延長することは可能だ」と述べ、さらに11月中旬まで延長することもできるという見通しを示しました。

一方でベッセント長官は、中国がロシアやイランから原油を輸入していることや、アメリカの政府職員などが中国から出国禁止の措置を受けていることなどを挙げ、協議では安全保障も含め、幅広いテーマを取り上げると説明しました。