中国“スパイ活動”裁判 日本人男性が控訴せず 判決確定へ

中国

中国で、大手製薬会社の日本人男性社員が「スパイ活動を行った」として懲役3年6か月の判決を受けた裁判で、男性が控訴しなかったことがわかりました。これで判決は確定することになりますが、日本政府は、引き続き早期釈放を求めていくことにしています。

中国 北京の裁判所は、今月16日、大手製薬会社、アステラス製薬の60代の日本人男性社員に対し「スパイ活動を行った」として懲役3年6か月の判決を言い渡しました。

北京にある日本大使館によりますと、期限となる28日までに男性は控訴しなかったということです。

これで判決は確定することになります。

今回の判決では、裁判所は男性が罪を認めて処罰を受け入れる意向を示したことなどを考慮して量刑を言い渡したことが関係筋への取材で明らかになっています。

男性はおととし3月、北京で国家安全当局に拘束されていて、罪を認めたとされる背景はわかっていません。

中国では、2015年以降、スパイ行為に関わったとして、これまでに17人の日本人が拘束され、今回の男性を含めて12人に、懲役3年から15年の判決が言い渡されています。

今も5人が帰国できておらず、日本政府は、引き続き、早期釈放を求めていくことにしています。