ヨーロッパ中央銀行は金融政策を決める理事会で主要な政策金利の据え置きを決めました。据え置きは去年7月以来、8会合ぶりで、アメリカの関税措置の動向を見極めるため政策変更を見送ったものとみられます。
ヨーロッパ中央銀行は24日、金融政策を決める理事会を開きました。
会合の結果、金利の据え置きを決めました。
政策金利の中でも重視する金融機関から資金を預かる際の金利は現在の2%のままとするとしています。
これまで7会合連続で利下げを続けてきましたが、金利の据え置きは去年7月以来、8会合ぶりとなります。
ユーロ圏の6月の消費者物価指数は去年の同じ月と比べて2%の上昇と、目標とする物価の水準で落ち着いていて、声明では「物価の上昇圧力は引き続き緩和している」としています。
一方、経済環境についてはアメリカによる関税政策を踏まえ「特に貿易摩擦の影響で極めて不確実性が高い状況にある」と指摘しています。
アメリカのトランプ大統領はEU=ヨーロッパ連合からの輸入品に対し30%の関税を8月1日から課すと表明しており、その期限を前に双方は詰めの交渉を行っています。
ヨーロッパ中央銀行としては今回、トランプ政権の関税措置の動向を見極めるため、政策変更を見送ったものとみられます。