タイ カンボジア両首脳ら 停戦へ向け協議開始

タイ

国境地帯での武力衝突が続くタイとカンボジアの停戦協議が、マレーシアの首都クアラルンプール近郊で日本時間の28日午後4時すぎから始まりました。協議にはタイのプームタム首相代行とカンボジアのフン・マネット首相らが出席し、両国が停戦で合意ができるかどうかが焦点です。

タイとカンボジアが領有権を争う国境地帯では今月24日以降、両国の軍による武力衝突が続き、両政府によりますとこれまでに双方の住民や兵士あわせて30人以上が死亡し、28日も衝突が続いています。

こうした中、タイのプームタム首相代行とカンボジアのフン・マネット首相がマレーシアを訪問し、首都クアラルンプール近郊の首相公邸で停戦に向けた協議が始まりました。

マレーシア政府とカンボジア政府は協議にASEAN=東南アジア諸国連合の議長を務めるマレーシアのアンワル首相のほかアメリカと中国の代表も参加するとしています。

タイとカンボジアの武力衝突をめぐっては、アメリカのトランプ大統領が26日、両国に対して「戦闘が続いているかぎりどちらの国とも取り引きは行わない」と伝え、関税交渉を持ち出して双方に停戦を強く働きかけていました。

非難の応酬を繰り広げてきた両国が首脳どうしの協議を通じて停戦で合意できるかどうかが焦点となります。

中国外務省「停戦へ建設的な役割を果たしていく」

タイとカンボジアの国境地帯での武力衝突をめぐる停戦協議について中国外務省の郭嘉昆報道官は28日の記者会見で「両国と緊密な意思疎通を続けるとともに積極的に対話を促し停戦に向けて建設的な役割を果たしていく」と述べました。